「お客さんの日常に少しだけ彩りを」それがコンカフェ経営の原点
この仕事を始めて5年、よく聞かれるんです。「なぜコンカフェなんですか?」って。製造業から全く違う世界に飛び込んだ理由を説明するのは、正直難しい。でも最近、自分なりの答えが見えてきました。
僕がコンカフェで大切にしているのは「日常の小さな非日常」です。お客さんにとって特別すぎない、でも確実に心が軽くなる場所。そんな空間を作りたいと思っています。
前職で管理職をしていた時、部下たちの疲れ切った表情をよく見ていました。みんな真面目で、責任感が強くて、でもどこか諦めているような。そんな人たちが「ちょっと寄り道したくなる場所」があったらいいなと、ずっと思っていたんです。
3店舗を運営していて気づくのは、お客さんそれぞれが求めているものの違いです。SUGAR&SPICEでは「今日も一日頑張った自分へのご褒美」を求める方が多い。Mimiは「誰かと他愛のない会話を楽しみたい」方。ユメヲカケル!は「応援したい、応援されたい」気持ちを持つ方。同じコンカフェでも、実は全然違うんです。
経営哲学として譲れないのは「キャストさんの安全と成長」です。彼女たちがいなければ何も始まらない。だからこそ労働環境は徹底的に整備するし、困ったことがあれば最優先で対応します。結果的にそれがお客さんの満足度にも繋がっている。
実は失敗もたくさんあります。オープン当初、「もっと派手に」「もっと刺激的に」と迷走した時期もありました。でも結局うまくいかなかった。お客さんが本当に求めているのは、安心して過ごせる居心地の良さだったんです。
今、業界全体を見渡すと課題も多いです。でも僕は信じています。真摯にお客さんと向き合い、キャストさんを大切にして、地域に根ざした経営をしていけば、必ずいい循環が生まれる。
大須という街で商売をさせてもらっている以上、この街の文化の一部として認めてもらいたい。そのためには信頼を積み重ねるしかありません。毎日の小さな積み重ねが、5年後10年後の業界の地位を決めると思っています。
「今日も行ってよかった」そう思ってもらえる店作り。それが僕の変わらない信念です。

