2026.08.31

「好かれる店」より「信頼される店」を目指す理由、正直に話します

経営をしていると、たまに「何のためにやってるんだっけ」って立ち止まる瞬間がある。

今日はそういう話をしたいと思う。

2021年にSUGAR&SPICEを開けたとき、僕は製造業の経営者だった。今もそれは続いている。だから「なんでコンカフェを?」とよく聞かれる。

正直に言うと、最初はそんなに深く考えていなかった。面白そうだと思った。それだけだ。

でも実際に動かしてみて、すぐ気づいた。これは「サービス業」じゃなくて「人間関係業」だ、と。

お客さんとキャストが信頼でつながって、初めて成立する場所。その信頼をどう作るかが、全てだと思った。

「好かれる店」は作れる。

SNSを上手く使って、見た目を整えて、イベントを派手にやれば、一時的に注目は集まる。

でも「信頼される店」は、そういう方法では作れない。

信頼って、地味なことの積み重ねでしか生まれないから。

キャストが安心して働けているか。何か困ったとき、ちゃんと相談できる環境があるか。理不尽なことに対して、経営側がきちんと向き合っているか。

そういう部分を、僕はずっと最優先にしてきた。

かっこよく言ってるけど、正直失敗だらけだった。環境づくりが追いつかなくて、傷つけてしまったキャストもいる。その事実は今も忘れていない。

Mimiもユメヲカケル!も、それぞれ全然違う雰囲気の店だ。

でも根っこにある考え方は同じ。「ここで働いてよかった」と思ってもらえる場所を作ること。

稼げる店を目指すより、辞めたくない店を目指す。

これ、経営判断として正しいのかどうか、今でも自信はない。でもこの軸だけは、ずっとぶらさないようにしている。

なぜかというと、キャストが本当に自分の意思でそこに立っているとき、その空間はお客さんにもちゃんと伝わるから。それが「信頼」につながると、僕は信じている。

経営者の仕事って、自分が動くことじゃないと思っている。

仕組みを作って、自分がいなくても回る構造を育てること。それが理想だ。

八咫烏舎という支援会社を立ち上げたのも、大須コンセプトショップ協会の理事を引き受けたのも、全部この延長線上にある。自分一人じゃなくて、業界全体がよくなる仕組みを作りたい。

偉そうなことを言っているけど、まだ全然できていない。毎日何かに悩んでいるし、正解もわからない。

SUGAR SPIRAL LIVEの全国ツアーをやって、各地のキャストやお客さんに会うたびに思う。

この場所を大切にしている人たちが、こんなにいる。

だったら僕は、その場所が安心できる場所であり続けるために、ちゃんとした大人でいないといけない。

それが今の、僕の経営哲学のすべてです。