2026.07.30

数字じゃなくて、空気が変わった。それが今の手応えの正体だと思う

正直に言う。「うまくいってる」と感じるのが、少し怖い。

経営者って、調子がいいときほど足元を疑わないといけない。そう思ってるから、手応えを感じるたびに「本当か?」って自分に問い直す癖がある。でも最近は、その問い直しの結果として「うん、たぶん本物だ」と思える瞬間が増えてきた。

2021年にSUGAR&SPICEをはじめたとき、正直なところ「5年後どうなってるか」なんて全然見えてなかった。製造業の経営はやってたけど、カフェもエンタメも完全に門外漢。とりあえず動いてみるしかない、という出発だった。

それが今、Mimi、ユメヲカケル!と3店舗になって、アイドルの全国ツアーもやって、大須のエリアでイベントも仕掛けて。外から見たら「うまくいってる人」に見えるかもしれない。

でも内側からすると、ずっとギリギリの連続だった。

キャストが突然辞めたこともある。イベントが思ったように機能しなかったこともある。自分がいないと回らない場面を何度も目の当たりにして、「仕組みを作れてない」と痛感したこともある。

そういう積み重ねの上に、今がある。

最近感じてる「手応え」は、数字じゃない。空気の話だ。

たとえば、スタッフやキャストが、私に確認しなくても動けるようになってきた。「こういうときどうすればいいですか?」じゃなくて「こうしようと思うんですけど、どうですか?」に変わってきた。これ、地味だけどものすごく大きい変化だと思ってる。

私がずっと目指してたのは「自分がいなくても回る店」だから。その方向に、確実に近づいてる気がする。

お客さんの空気も変わった。初めて来た人が、2回目に友達を連れてきてくれる。それが当たり前みたいになってきた。「好かれる店」じゃなくて「信頼される店」を作りたいってずっと言ってきたけど、その感覚がじわじわと形になってきてる気がする。

キャストが長く続けてくれるようになったのも、ひとつの答えだと思ってる。稼げるから続けてるんじゃなくて、ここが好きだから続けてる。そう言ってもらえると、泣きそうになる。本当に。

まだ全然完成してない。やりたいことの半分も形になってない。大須のエリアでやりたいことも、全国でやりたいことも、山ほどある。

「目標」って言葉を使うと大げさに聞こえるかもしれないけど、私にとっての目標はシンプルだ。関わってくれた人全員が、ここに関わってよかったと思える場所を作り続けること。それだけ。

42歳になって、やっとその輪郭がはっきりしてきた感じがしてる。遅いかもしれないけど、遅くてよかったとも思ってる。急いで形にしたものより、時間かけて積み上げたものの方が、ちゃんと残る。そう信じてる。