2026.08.02

42歳、夏の大須で気づいたこと。ありがとうと言いたくて書いた話。

正直に言う。最近、「ありがとう」を言いそびれたまま毎日が過ぎていた。

8月に入って、ようやく少しだけ立ち止まれた。だから今日はそれを書く。

SUGAR&SPICEを開業したのが2021年。あれから5年近くが経って、今は大須に3店舗を構えるようになった。Mimiも、ユメヲカケル!も、それぞれ全然違う空気感で育っていて、正直、最初からこの景色を描けていたわけじゃない。

むしろ何度も「これでよかったのか」と思いながらここまで来た。

ありがたいことに、最近は八咫烏舎としての相談も増えてきた。コンカフェをやりたい人、運営に悩んでいる人、業界の外から「どうなってるの?」と覗いてくる人。いろんな人が絡んでくるようになった。

SUGAR SPIRAL LIVEの全国ツアーも動いている。音MABUSHIや推し撮りフェスも、気づけばシリーズ化してきた。

やることは確かに増えた。でも「増やしたくて増えた」というより、「関わってくれる人が増えたら自然と広がった」という感覚に近い。

それが正直なところ。

キャストのみんなに、改めて言いたいことがある。

日々のシフト、接客、イベント対応。私が舞台裏でごそごそやってる間、店の顔として立ってくれているのは彼女たちだ。私が「信頼される店を作りたい」と言い続けているのは、結局、彼女たちに「ここで働いてよかった」と思い続けてほしいからだと思う。

辞めたくない、と思えるかどうか。それが私の中での一番のバロメーターだ。数字より先に、これを気にするようにしている。

うまくいっているかは、正直わからない。でも少なくとも、そこから目を逸らしたことはない。

お客さんへも、言葉が足りていなかったと思う。

暑い中、大須まで来てくれる人がいる。遠方から新幹線で来てくれる人もいる。そういう人たちが積み重なって、今の店がある。

先日、常連さんから「ここに来ると落ち着く」と言ってもらった場面があった。それだけで、あの日は十分だった。

好かれる店より、信頼される店、と言い続けてきた。「落ち着く」という言葉は、たぶんその方向に少し近づけている証拠だと思っている。

42歳の夏。食べ歩きしながら大須の路地を歩いていると、たまに「あ、俺ここで生きてるな」と感じる瞬間がある。

きれいごとに聞こえるかもしれないけど、それは本当のことだ。

まだまだ未完成だし、失敗もする。でも今日この瞬間、関わってくれているすべての人に、ちゃんと言っておきたかった。

ありがとうございます。

引き続き、よろしくお願いします。

佐野健人