2026.05.14

「3年後の景色」が見えてきた気がする

最近、ふとした瞬間に思うことがある。「ああ、やっと形になってきたな」って。

2021年にSUGAR&SPICEを開業してから5年。今では3店舗を運営しているけれど、正直言うと最初の2年は毎日が手探りだった。コンセプトカフェという業界の特殊性。キャストさんの働く環境をどう整えるか。お客さんに愛される店づくりをどう進めるか。答えのない問いばかりだった。

転機は去年の秋頃だったと思う。各店舗のキャストさんたちが、自分たちでイベント企画を提案してくれるようになった。しかも、ただ楽しいだけじゃなく、お客さんのことを真剣に考えた内容ばかり。「この子たちは、もう僕がいなくても大丈夫なんじゃないか」そんな頼もしさを感じた瞬間だった。

八咫烏舎での支援事業も、想像以上に広がりを見せている。他店舗さんからの相談件数が月を追うごとに増えて、内容も深くなってきた。単純な運営ノウハウから、キャストさんの心のケア、長期的なブランド戦略まで。業界全体が「その場しのぎ」から「持続可能な成長」にシフトしているのを肌で感じる。

大須コンセプトショップ協会の理事としても、街全体の変化を目の当たりにしている。個人店同士の横のつながりが強くなって、お互いを高め合う雰囲気が生まれている。競争ではなく、共存。これが理想的な業界の姿だと思う。

もちろん、課題はまだまだある。新しいキャストさんの研修システムをもっと体系化したい。お客さんとのコミュニケーション方法も、時代とともにアップデートが必要だ。何より、僕自身がプレイヤーからマネージャーへと完全にシフトしきれていない部分もある。

でも、確実に手応えはある。各店舗のキャストさんたちが「ここで働けて良かった」と言ってくれる回数が増えた。お客さんからも「安心して通える店」という声をいただくことが多くなった。数字では表せないけれど、これが僕たちの目指してきた「信頼される店づくり」の成果だと思っている。

3年後、僕たちの業界はどんな景色になっているだろう。きっと今よりもっと、働く人もお客さんも笑顔でいられる場所になっているはずだ。その確信に近い予感が、最近の僕を支えている。

完璧な経営者なんて存在しない。でも、毎日少しずつでも前に進んでいれば、きっと理想の形に近づける。そう信じて、今日もまた一歩ずつ歩いていこう。