「任せる」と「丸投げ」の違いがやっとわかった
経営者として一番難しいのは「任せること」だと最近つくづく思う。
昨日、ユメヲカケル!の店長から相談を受けた時のこと。新人のキャストさんの指導について悩んでいて、「佐野さんならどうしますか?」と聞かれた。
以前の僕なら即座に答えを出していた。「こうしたらいい」「ああしたらいい」って。でも最近気づいたんだ。それって「任せる」じゃなくて「丸投げ」か「過干渉」のどちらかになってしまう。
真の「任せる」って、相手が自分で考えて答えを見つけられるよう、適切な質問を投げかけることなんだと思う。昨日もこんな風に聞いてみた。「その新人さんの良いところって何?」「どんな時に彼女が一番生き生きしてる?」
店長の表情がパッと明るくなった。自分で答えを見つけ始めている顔だった。
僕が3店舗を同時に見られているのは、各店の店長やキャストさんたちが自分で考えて動いてくれているから。でもそこに至るまで、正直めちゃくちゃ失敗した。
SUGAR&SPICEを始めた頃、僕は何でも自分でやろうとしていた。シフトから接客指導、トラブル対応まで。結果、僕がいないと何も回らない状況になった。キャストさんたちも「佐野さんに聞けばいいや」って思考停止になってしまった。
それに気づいて方針を変えた。答えを教えるんじゃなく、一緒に考える時間を作るようになった。「どう思う?」「他にはどんな方法がある?」って聞くことを増やした。
最初は時間がかかった。でも今では、各店のキャストさんたちが自分たちで課題を見つけて、解決策まで提案してくれるようになった。僕の想像を超えるアイデアも出てくる。
Mimiの店長なんて、先月僕が知らないうちにお客さんとのちょっとしたトラブルを見事に解決していた。話を聞いたら、僕より上手な対応をしていて驚いた。
「任せる」って、相手を信じることでもある。失敗するかもしれないリスクを受け入れて、それでも相手の成長を待つこと。
八咫烏舎で他の経営者さんと話していても、みんなここで躓いている。「うちのスタッフは自分で考えない」って愚痴を聞くけれど、考える機会を奪っているのは案外僕たち経営者の方かもしれない。
今でも口を出したくなる時はある。特に忙しい時は「僕がやった方が早い」って思ってしまう。でもそこをぐっと我慢して、質問を投げかけるようにしている。
経営者の仕事は答えを出すことじゃない。みんなが答えを出せる環境を作ることなんだと、最近ようやく腹落ちした。

