2026.05.13

「教えない」ことの難しさと、スタッフが勝手に成長する仕組み

最近、スタッフとのやりとりで気づいたことがある。「教えすぎると、その人の成長を止めてしまう」ということだ。

先月のこと。SUGAR&SPICEで働く新人のキャストさんが、お客さんとの会話で悩んでいた。以前の僕なら、すぐに「こう話せばいいよ」と具体的なアドバイスをしていたと思う。でも今回は違った。

「どんな風に話したいと思ってる?」と聞いてみた。すると彼女は自分なりに考えて、「お客さんにもっと楽しんでもらいたいんです」と答えてくれた。そこから一緒に考えていくと、僕が思いつかないような素敵なアイデアが出てきた。

この体験で改めて思った。経営者の仕事は「答えを教える」ことじゃない。「考える環境を作る」ことなんだ。

今、3店舗を運営していて痛感するのは、僕がいちいち指示を出していたら絶対に回らないということ。Mimiでもユメヲカケル!でも、それぞれの店長やベテランキャストが自分で判断して動いてくれている。これができているのは、彼女たちが「自分で考える力」を身につけてくれたからだと思う。

でも正直に言うと、「教えない」のは本当に難しい。特に相手が困っている時は、つい答えを言いたくなってしまう。見ていてもどかしい時もある。でも我慢する。待つ。そうすると、相手は必ず自分なりの答えを見つけてくる。

昨日も面白いことがあった。ユメヲカケル!のキャストさんが「新しいイベントのアイデアを思いついたんです」と相談に来てくれた。内容を聞くと、僕が考えていたものより遥かに面白い企画だった。彼女が自分で考えたからこそ、お客さんの気持ちがよく分かった企画になっていた。

もちろん、基本的なルールや安全に関わることは、きちんと教える。でもそれ以外の部分では、できるだけスタッフ自身に考えてもらう。そのために必要なのは、失敗を許す環境と、一緒に振り返る時間だと思っている。

「自分がいなくても回る構造」を作りたいと言ってきたけれど、それは単にシステムを作ることじゃなかった。一人ひとりが自分で考えて動ける力を身につけてもらうことだったんだ。

まだまだ僕も修行中。ついつい口を出したくなる時もある。でも「教えない勇気」を持ち続けたいと思っている。