2026.06.08

なぜコンカフェを始めたのか。42歳で業界に飛び込んだ理由

「なんで製造業やってた人がコンカフェなんて?」

よく聞かれる質問です。正直、自分でも不思議に思うことがあります。

5年前の2021年、37歳で初めてSUGAR&SPICEを開いた時。周りからは「失敗するぞ」「やめとけ」という声ばかりでした。製造業一筋だった僕が、なぜ全く違う世界に足を踏み入れたのか。

答えは単純です。「人を大切にする仕事がしたかった」から。

製造業時代、僕は効率や数字ばかり追いかけていました。でもある日気づいたんです。働く人の笑顔を見る機会が、驚くほど少なかったことに。

コンカフェって、表面的には華やかな世界に見えます。でも実際は違う。キャストさん一人ひとりに、それぞれの事情や想いがある。お客さんにも、日常では見せられない一面がある。そんな人と人のリアルな繋がりに、僕は魅力を感じました。

「稼げる店」を作ることは、正直そんなに難しくありません。でも僕が目指すのは「キャストが辞めたくない店」。これは全然違う話です。

キャストさんが安心して働ける環境。お客さんが心から楽しめる時間。そのためなら、短期的な利益は後回しでもいい。そう決めてやってきました。

実際、うまくいかないことの方が多いです。キャストさんが突然辞めてしまったり、思うようにお客さんに伝わらなかったり。42歳にもなって、毎日が勉強の連続です。

でも、この業界には可能性があると本気で思っています。

先日、1年前に卒業したキャストさんが店に顔を出してくれました。「ここで働いた経験が、今の仕事でも活かされてる」って言ってくれて。その時、ああこれが僕のやりたかったことなんだなって。

コンカフェは「通過点」でもいいと思うんです。ここで学んだコミュニケーション力や、お客さんを想う気持ちが、次のステップに繋がれば。それが僕の理想です。

「好かれる店」より「信頼される店」。これが僕の哲学です。

3店舗やってきて分かったのは、結局は人なんだということ。キャストさんの成長を見守り、お客さんの笑顔を作る。そのために「仕組み」を整える。それが経営者の役割だと思っています。

製造業で培った「品質へのこだわり」は、今も変わりません。ただ、作るものが「商品」から「体験」に変わっただけ。

明日もまた、一歩ずつ前に進んでいきます。