キャストさんが教えてくれた「居場所の作り方」の話
現場にいると、キャストさんから学ぶことの方が圧倒的に多い。今日もそんな一日でした。
夕方、SUGAR&SPICEでシフト確認をしていた時のこと。新人のあかりちゃんが先輩のゆめちゃんに「お客様との距離感がまだよくわからない」と相談していました。
ゆめちゃんの答えが素晴らしかった。「距離感って、近づくことじゃなくて、相手が安心できる場所を作ることだと思う」。
僕はその瞬間、ハッとしました。
経営者として「お客様に喜んでもらいたい」という気持ちが先走って、「もっとサービスを」「もっと特別感を」と考えがちです。でも本当に大切なのは、お客様もキャストさんも、みんなが「ここにいていいんだ」と思える空間を作ることなんですよね。
Mimiでも似たような場面がありました。常連のお客様が「最近仕事がしんどくて」とぽつり。担当のキャストさんは特別なことは何もしない。ただ「お疲れ様です」と言って、いつも通りの笑顔でコーヒーを淹れる。それだけで十分だったんです。
僕たちが提供しているのは、華やかなエンターテイメントではなく「日常の延長にある小さな安らぎ」なのかもしれません。
ユメヲカケル!の店長からも連絡がありました。「キャストのみんなが自分から『これやってみたい』って提案してくれるようになりました」って。
嬉しかった反面、正直に言うと少し複雑でもありました。以前の僕は「経営者が引っ張らなきゃ」と思い込んで、あれこれ指示を出していた時期がありました。結果、キャストさんたちは受け身になり、店の雰囲気も固くなっていた。
失敗から学んだのは、僕の役割は「やり方を教える」ことではなく「やりたいことを実現できる環境を整える」ことだということ。キャストさんたちの中にある「こうしたい」という気持ちを大切にする。それが結果として、お客様にとっても居心地の良い空間になっていく。
今日の大須は平日にも関わらず、3店舗とも温かい空気が流れていました。お客様の笑い声、キャストさんたちの自然な会話。特別なイベントがあるわけでもないのに、なんだかみんな楽しそう。
これが僕たちが目指している「日常」なんだと思います。毎日が記念日である必要はない。でも毎日が「ちょっといい日」になるような場所でありたい。
明日もまた、現場でキャストさんたちから学ばせてもらいます。42歳になっても、まだまだ知らないことばかりです。

