コンカフェって、10年後も同じ形で残ってると思う?
正直に言う。自分でもわからない。
コンセプトカフェ、いわゆる「コンカフェ」という業態を始めて4年が経った。SUGAR&SPICEを大須で開いたのが2021年。あの頃と比べると、業界の景色はずいぶん変わった。
お店の数は増えた。働くキャストさんも増えた。お客さんの層も広がってきた。一見、成長しているように見える。でも、本当にそうなのか?
最近、同業の経営者たちと話すたびに気になることがある。「どうやって集客するか」「どうやって売上を作るか」という話は尽きないのに、「どうやったらキャストが長く働き続けられるか」という話をほとんど聞かない。
僕はずっと製造業をやってきた人間だ。工場には「熟練工」がいて、その人たちの経験が製品の質を作る。コンカフェも同じだと思っている。長く働いてくれるキャストがいるお店は、間違いなく強い。
Mimiもユメヲカケル!も、立ち上げのたびに思い知らされた。「良いお店を作ること」と「働きやすいお店を作ること」は、全然別の話だということを。
ここで一つ、問いかけさせてほしい。
「コンカフェは接客業なのか、それともエンタメ産業なのか?」
答えは「どっちでもある」なのだけど、この問いから逃げるかどうかで、経営の方向性がまるで変わってくる。接客業として設計すれば、キャストに「サービス品質」を求める構造になる。エンタメとして設計すれば、キャストの「個性」をどう活かすかが軸になる。
うちはエンタメ寄りで作ってきた。SUGAR SPIRAL LIVEというアイドルイベントを全国でやるようになったのも、その延長線上にある。キャストさんが「表現する場所」を持てるかどうか、それが継続の動機になると信じているから。
でも、これが正解かどうかはまだわからない。
業界全体として、キャストの離職率はどうなっているのか。精神的に消耗して辞めていく人はどれくらいいるのか。表に出てこないだけで、実態はかなり厳しいんじゃないかと思っている。大須コンセプトショップ協会の理事として動いているのも、こういう課題を一店舗だけで抱えずに済む仕組みを作りたいからだ。
「稼げるコンカフェ」より「辞めたくないコンカフェ」を作る、というのが自分のテーマだ。でも正直、それがちゃんとできているかどうか、まだ自信を持って言い切れない。
だから今日は問いかけで終わりにしようと思う。
あなたが思う「10年後も続いているコンカフェ」って、どんな店だろう。
同業者でも、キャストでも、お客さんでも。もし答えがあれば、聞かせてほしいと思っている。僕もまだ、探している途中だから。

