スタッフの退職届に思うこと。良い店って何だろう?
今日、MimiのスタッフKちゃんから退職の相談を受けた。進路の関係で来月末で卒業とのこと。
正直、ホッとした部分がある。理由は「前向きな退職」だったから。
コンセプトカフェって、スタッフの入れ替わりが激しい業界だ。でも退職理由には大きく2つのパターンがある。一つは「店に問題があって辞める」パターン。もう一つは「次のステップに進むために辞める」パターン。
Kちゃんの場合は完全に後者だった。「ここで働けて本当に良かった。自信がついた」って言ってくれて。こういう退職なら、経営者として胸を張れる。
思い返せば、開業当初の自分は「長く働いてもらうこと」ばかり考えていた。スタッフが辞めると、採用コストも研修時間もかかる。単純に「もったいない」と思っていた。
でも3年やってきて気づいたのは、無理に引き止めても誰も幸せにならないということ。大切なのは「ここで働いて良かった」と思ってもらえる環境を作ること。
実際、SUGAR&SPICEを卒業したスタッフが、後輩を紹介してくれることもある。「あの店なら安心だよ」って。これが一番嬉しい瞬間かもしれない。
今日の午後、3店舗を回りながらそんなことを考えていた。ユメヲカケル!では新人スタッフのMちゃんが初めて一人でドリンクを作っている様子を見た。最初はぎこちなかったけど、先輩スタッフが自然にフォローしている。
こういう光景を見ると、いいチームになってきたなと感じる。
夕方、本業の製造業の方でも似たような場面があった。ベテラン職人が若手に技術を教えている。業界は違うけど、根本は同じだ。人が育つ環境を作ること。それが経営者の仕事。
最近、同業他社の経営者と話していて印象的だったのは「スタッフを財産だと思っている」という言葉。確かにその通りだけど、僕はもう少し違う捉え方をしている。
スタッフは「預かりもの」だと思っている。いつかは巣立っていく。だからこそ、預かっている間は責任を持って大切にする。技術も、接客も、社会人としてのマナーも身につけてもらう。
そう考えると、退職も一つの成果なのかもしれない。もちろん寂しいけれど。
今夜は久しぶりに大須の老舗とんかつ店で一人飯。カウンターで黙々と食べながら、明日からまた頑張ろうと思った。Kちゃんの卒業まで、できることはまだまだある。

