現場って、やっぱり教科書には載ってない
今日、久しぶりに朝から夜まで3店舗をぐるっと回った。
経営者というと、なんか偉そうに指示を出してるイメージがあるかもしれないけど、実際の僕はだいたい邪魔にならないように隅っこに立ってる。スタッフやキャストが動いてるのを見て、「あ、ここ変わったな」とか「これ俺が気づいてなかったやつだ」とか、そういうことを考えてる時間の方が長い。
今日のSUGAR&SPICEで、ちょっとした出来事があった。
お客さんがご注文でちょっと迷ってたとき、キャストの子が自分のおすすめドリンクを楽しそうに話してて。それだけなら普通なんだけど、そのあとに「でも私の好みなので、絶対じゃないですよ笑」って一言が入ってた。
それだけで、お客さんの顔がほぐれてた。
僕がマニュアルに書いた言葉じゃない。彼女が自分で考えて出した一言だ。それを見て、正直ちょっと感動した。こういうのが積み重なって、店の空気ってできていくんだと思う。
一方でMimiでは、シフトの調整でキャストの子からメッセージが来ていた。体調のことで相談したいと。詳しくは書かないけど、すぐに「無理しなくていいよ」と返した。それだけしか言えなかった。
開業した頃は、こういうとき何か正解を言わなきゃと焦ってた。今はわからないことはわからないって言える。でも、「ちゃんと見てるよ」ということだけは伝えたい。それが精一杯のときもある。
ユメヲカケル!では、新しく入ったキャストが初めてのシフトを終えた日だった。緊張してたのが遠目でもわかったけど、終わった後に「楽しかったです」って言ってくれたらしい。それをスタッフから聞いて、ちょっとほっとした。
うちはコンカフェという、いわゆる「コンセプトカフェ」の形態で営業してる。簡単に言うと、キャストが衣装を着て、非日常の時間を提供するお店だ。でも、その裏側にある日常は、普通の職場と変わらない。シフトの悩み、人間関係の細かい摩擦、「これどうすればよかったんだろう」っていう反省。それが毎日ある。
今日みたいに店舗を回ると、自分が仕組みを整えることに集中しすぎて、現場のリアルから遠ざかってることに気づく。「自分がいなくても回る構造」を目指してるのに、現場から離れすぎたら大事なものを見落とす。そのバランスが、まだうまくとれてない。
42歳になっても、現場に行くたびに新しいことを教わってる。
キャストの子たちに感謝してるし、お客さんにも感謝してる。こんな非日常の場所が、誰かの「今日来てよかった」になってるとしたら、それだけで続けてきた意味があると思う。
きれいにまとめようとしたけど、今日一番正直な気持ちは、「まだまだ全然わかってないな」ってことだ。それが今の僕の言葉。

